文学賞への挑戦は取材から

昨日、作品の舞台にしたいところを見に行った。数ある文学賞の中でこれこそと思うものに狙いを定めて、そのための取材だ。しかし、書くかどうか半信半疑のまま歩いて回った。取材旅行気取りは楽しかったが、まだ決めかねた。帰ってからパソコンとノートを前に当てもなく考えた。

 

今日もぐるぐると終わりのない思考になっていた。夕方、カミさんが仕事から帰ってきたところで腹を決めた。そうだ。応募を宣言してしまえばいいのだ。笑われようと嫌味を言われようとやってみる。今書かずにいつ書くんだ。できるかできないかわからない、ではなくやるんだ。おそらく、いや間違いなく途中で詰まって苦しむに違いない。とにかくひとつ仕上げてみよう。

 

来週金曜日が締め切りだ。三十枚ならなんとかできるんじゃないかという気になってきた。昼間、腹の中に座っていた重い気分はいつの間にか消えていた。明日目が覚めてもこの調子が続くことを祈るだけだ。