心織筆耕の道

今朝目が覚めて、頭が重い。前夜の家飲みが過ぎたか。それとも寝るタイミングをはずしてしまったか。朝から後悔の念に苛まれる。いつもの通り朝食を摂り掃除に精を出す。しかし食器洗いに手が付けられない。シンクにあふれる皿、グラス、カップは昼までに済ませればいいと開き直った。

 

心織筆耕も諦めベッドにもぐりこもうと寝室に向かった。しかし、となりの書斎に脚が向いた。椅子を手で引き座ってキーボードの上に手を構えた。半信半疑でキーをたたき始めた。なんとなく始めたのだが意外と創作は進むもんだ。調子に乗って昼過ぎまで四時間ぶっ通しで書き進めた。

 

遅めの昼食を摂ろうと立ち上がったが力が入らなかった。腹の奥底が重く気持ち悪い。やはり体調は良くなかったのだ。頑張らずにそのままベッドに入っておけば良かったと後悔した。

 

夕方になりようやく下腹の気持ち悪さが引けてきた。歳をとれば調子の悪くなることはしかたがない。その日の調子を静かに見守り身体の具合に合わせておのれを励ましてやる。自分の機嫌は自分でとってやる。歳を重ねいくらか利口になったと思うよ。