パソコンよ、ありがとう

ようやくキーボードを叩く指が滑らかに動くようになってきた。考えて叩く。考えて叩く。とにかく叩く。多少雑でも文字にしていく。そうすれば次の文章や展開が見えてくる。深く考えるより目に見えるようにすればなんとかなるって感じだ。

 

並んだ文字を眺め、気に入らなければ直す。文章を入れ替えたり、語尾を変えたりしていく。新たに単語を差し入れることも削除することもパソコン上はいとも簡単にできる。紙の原稿用紙ではとうていできない荒業も思い切ってできる。

 

パソコンやワープロが広まる前の文豪たちの文章を考える技術って、この意味でもスゴイと感心する。頭の中で考え練りに練った文字をつなぎ合わせ、筆で紙に記していった。頭の造りが違ったのだ。

 

オレには無理だな。頭が爆発するか、原稿用紙も筆も投げてしまうかだ。パソコンよ、ありがとう。君がいてくれて自由気ままな文章が書けるのだから。