原稿の追い込み

目が覚めて頭が重い。起き上がろうとすると目がまわる。気のせいではない。自分のアタマと部屋が反対にまわっている。またやってしまったのか。後悔先に立たず。しかしわずかながら残っていた気力でベッドから這い出た。

 

昨晩遅くまで書くことをねばった。どうしても締め切りに間に合わせたいと踏ん張った。言葉をつなぎ自分が望む形にすることを諦めたくなかった。気持ちは充実し集中力が絶えることはなかった。

 

しかし夜が明けるまで追い込むことはやめた。翌日使い物にならなくなることは自明のことだ。気力と体力は使い切るより、余裕を持たせた方が次につながることは今までの経験から学んだ。

 

今朝気合を入れてパソコンに向かった。何とかなりそうな気がしてきた。昼めしを食べることを諦めパソコンの前から離れなかった。

 

いいものができたと確信した。その原稿を持って郵便局へ走った。郵便局をあとにして疲れがどっと出た。この疲労感は心地よい。頑張ったからこそ感じるものだ。次に何を書くかはこれから考えよう。